リソグラフ 印刷データの作り方

FOR FIRST-TIME RISOGRAPH PRINTINGリソグラフのデータは、使うインクごとに黒1色で用意します。
むずかしく見えますが、基本は「色を決める」「色ごとに分ける」「黒の濃さを整える」の3つ。初めての方は、1色またはシンプルな2色から始めると確認しやすくなります。

印刷の仕組みや向いている印刷物を先に知りたい方は、「リソグラフとは?」をご覧ください。

まず、これだけ覚えておけばOK

1色=1版

2色で刷るなら2版、3色なら3版。Illustratorではインクごとにアートボードを分け、画像の場合は1版ずつ保存します。

黒の濃さ=インクの濃さ

版データは黒1色。グレーの濃淡が、実際に刷るインクの濃淡になります。

サイズと位置は全版そろえる

各版のキャンバス、向き、トンボの位置を同じにすると、色を重ねやすくなります。

対応ファイル .ai / .psd / .pdf / .jpg / .png、手描き・紙原稿

推奨解像度 原寸で300〜600dpi

データの作り方

1

仕上がりサイズ・紙・インクを決める

最初に、何を何色で刷るかを決めます。NOT GUTTERでは20色のインクから選べます。紙の色でも見え方が変わるので、インクと紙は一緒に考えるのがおすすめです。

フチなしにしたい場合は、仕上がりより大きな紙に印刷して断裁します。データには仕上がり位置がわかるトンボを付けてください。

2

使うインクごとに分ける

1色刷りなら分版は不要です。2色刷りなら「1色目の版」と「2色目の版」を作ります。色が重なる部分は、紙の上で別の色に見えます。重ねたい場所と、重ねたくない場所を考えながら分けます。

同じインクで刷る部分は、濃度が違っていても1つの版にまとめられます。すべての版で、キャンバスサイズ・向き・絵柄の位置をそろえてください。

カラー原稿を2色の版に分ける例
3

各版を黒1色にする

分けた版を、それぞれグレースケールまたはモノクロ2階調に変換します。写真・グラデーション・濃淡を使う場合はグレースケール、黒と白だけのくっきりした表現にはモノクロ2階調が向いています。

色ごとの版をグレースケールに変換する例

変換後は元のカラーに戻せないソフトもあります。カラーの元データは残し、別名で保存してから変換してください。

4

黒の濃さを整える

画面上の黒が濃いほど、実際のインクも濃く刷られます。カラー画像をそのままグレースケールにすると、黄色や蛍光色などの明るい色が薄いグレーになることがあります。変換後のK値を必ず確認してください。

広いベタ面や写真は、乾燥や裏移りを考えてK80〜90%以下を目安にしてください。4色刷りなど色数が多い場合や、濃い面が重なる絵柄では、K70〜80%以下への調整をお願いすることがあります。適切な濃度は色数・面積・刷り順・紙によって変わるため、試し刷りを見ながら決めます。

グレースケールの濃度を調整する例
5

Illustratorを使う場合は、アートボードごとに分版する

Illustratorを使う場合は、1つの.aiファイルの中で、使うインクごとにアートボードを分けます。すべて同じサイズ・向き・位置で作成し、アートボード名にインク名を入れてください。NOT GUTTERでは、この.aiファイルをIllustratorで開いて印刷します。

Illustratorを使っていなくても大丈夫です。使うインクごとに分けたPDF・JPG・PNGを、1版につき1ファイルでお持ちください。店内のWindows PCでIllustratorを開き、それぞれの画像を同じサイズ・位置のアートボードに貼り付ければ印刷できます。

どちらの場合も、色を重ねた完成イメージを一緒に用意してください。

  • アートボード1:蛍光ピンク蛍光ピンクで刷る版
  • アートボード2:ブルーブルーで刷る版
  • preview.jpg色を重ねた完成イメージ
  • source.aiアートボードごとに分版した元データ

Illustrator:フォントはアウトライン化し、リンク画像は埋め込んでください。
JPG・PNG:必ず原寸・300〜600dpiで書き出してください。

サイズと余白

用紙サイズと印刷できる範囲は同じではありません。特にフチなし、A3、ポストカードの2色印刷は、データを作る前に確認してください。

印刷範囲の考え方

用紙の端まで正確に印刷することはできません。給紙や位置調整によって数ミリ動くこともあるため、文字やQRコードなどの重要な要素は、仕上がり位置から5〜10mm以上内側に配置してください。

印刷できない余白

紙を機械に入れたとき、最初に入る辺から5mm、反対側から2mm、左右から各3mmは印刷できません。

小さい仕上がりをフチなしにする

A4・B5・ポストカードなどA3より小さい仕上がりは、大きな紙にトンボ付きで印刷し、最後に断裁します。

この辺から機械に入ります
紙の向きが変わると、「最初に入る辺」も変わります。データの上下と紙を入れる向きを、印刷前に確認してください。

ポストカードとA4を2色で刷るとき

ポストカード(100×148mm)は、2色同時印刷には対応していません。1色ずつ印刷することは可能です。2色同時で刷る場合は、100×246mm以上の大きな紙に印刷して断裁します。

A4を2色同時で刷る場合は、短辺(210mm)を先頭にして、297mm方向へ紙が進む向きでセットします。長辺を先頭にすると紙の進行方向が210mmとなり、2色同時印刷に必要な246mm以上を満たしません。1色ずつの印刷は可能です。

きれいに重ねるためのポイント

ブルーとピンクの版がわずかにずれた印刷例

細い抜き合わせを避ける

印刷中に位置が少し動くことがあります。複数の版をぴったり合わせる細い線や小さな文字は、少し重ねるか、どちらか1色にまとめると安定します。

用紙中央にローラー跡が現れた印刷例

中央の大きなベタに注意

紙を送るローラーが中央を通ります。多色刷りでは、細い線や文字中心の色を先に、ベタ面の多い色を最後に刷ると、その後のローラー通過を減らせます。濃度と刷る順番を、試し刷りで調整します。

機械に最初に入る辺の濃いベタに注意

紙が最初に機械へ入る辺の近くに大きな濃いベタがあると、紙がドラムに巻きつく原因になります。先頭側は軽めの絵柄にすると安心です。

パソコンは必要?

手描き原稿や紙原稿だけなら、パソコンは不要です。パソコンで作ったデータは、修正に備えて制作に使ったパソコンを持ってくると安心です。

初回はスタッフが操作をご説明し、その後は店内のWindows PCでお客さまご自身に印刷していただきます。常連の方は、ご自身のWindows/Macから印刷できる場合もありますが、ドライバーの事前設定が必要なためスタッフにご相談ください。

Adobeのアプリがなくても、まず試せます

カラー画像をアップロードして、CMYKの版に分けられるNOT GUTTERオリジナルの簡易ツールです。画面のプレビューは目安で、実際のインクや紙での仕上がりとは異なります。

来店前の最終チェック

  • 使うインクごとに版が分かれている
  • すべての版のサイズ・向き・位置が同じ
  • 各版が黒1色(グレースケール)になっている
  • 濃度を色数・面積・刷り順に合わせて調整している
  • アートボード名やファイル名からインク色がわかる
  • カラーの完成イメージを用意した
  • フォントをアウトライン化した
  • 元データを別に保存した

紙やサイズ、データの準備などで迷ったら、よくある質問もご覧ください。

データを完璧に仕上げてから予約する必要はありません。迷ったら、まずはお試しプランで実際に刷ってみるのがおすすめです。店頭の色見本や試し刷りを見ながら、仕上がりを調整できます。

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